第2章 SQLiteを動かす

2-1. 動作条件

PerlによるSQLiteの動作条件として、サーバ側にSQLiteが組み込まれていることはもちろんですが、それ以外に DBI/DBDモジュールが必要です。
DBI/DBDモジュールとは、データベースへアクセスするためのPerlモジュールです。 通常、ドライバーとも呼ばれますが、正式にはアプリケーション・プログラム・インターフェース (API) といいます。
Perlプログラムから、各種データベースを操作するための手足となるものです。 Perlでは、標準モジュールとして組み込まれているものです。
必要モジュール 内容
DBI データベースを操作するAPI
DBD::SQLite SQLite本体ライブラリ
したがって、PerlプログラムからSQLiteを扱うためには、すべてDBI/DBDモジュールを介して操作することになります。
Perlプログラム

DBI/DBDモジュール
SQLite
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2-2. テスト環境の構築

まず、SQLite + Perl の動作するテスト環境を用意しましょう。
テスト環境のプラットフォームは、Windowsパソコンを前提として、以後説明を続けていくことにします。
WindowsパソコンにPerlをインストールします。 もちろん、既にインストール済みの方は、あらためてインストールする必要はありません。
具体的には、ActivePerl でも、StrawberryPerl でもどちらでも構いません。
あるいは、XAMPP でも構いません。 XAMPP は、StrawberryPerl が実装されています。 XAMPP のインストール方法については、自宅マシンWWWサーバ化計画 で詳しく説明されています。
プログラム名 入手先 備考
ActivePerl Windows向けPerlの老舗
StrawberryPerl Windows向けPerlで、やや玄人向け
XAMPP 開発環境向けに一連のサーバソフトをパックしたもの
上記のPerlがインストールされれば、SQLite + DBI/DBD も同時に組み込まれますので、これらをあらためてインストールする必要はありません。 そのまま利用できます。
以後、Perlのコード例がたくさん出てきますが、第4章までは、すべて「コマンドプロンプト」からのコマンド操作だと理解してください。
「コマンドプロンプト」の起動方法は、「スタートボタン」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」で起動することができます。
「コマンドプロンプト」起動方法
「スタートボタン」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「コマンドプロンプト」
次に、テキストエディターを用意します。 Windows付属の「メモ帳」でも構いませんが、できれば専用のエディターを準備したほうが使いやすいと思います。
テキストエディター 入手先等 備考
メモ帳 (*1) Windows付属
TeraPad 初心者向けの手軽なエディター
サクラエディタ エンジニアに人気のエディター
最後に、Perlコードを実行するために、作業用のフォルダを作成しておきます。
たとえば、作業用フォルダを「C:\work」に作成したとします。
実行するPerlコードをエディターにコピーして、ファイル名を(ここでは仮に)「test.pl」とし、「C:\work」へ保存します。
保存先   C:\work\test.pl
「コマンドプロンプト」を起動後、次のようにテスト作業を行います。
(1) 作業用フォルダへ移動
cd c:\work
(2) Perlコードを実行
perl test.pl
すると、実行結果が画面に表示されます。
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2-3. データベースはテーブルで管理

SQLiteは、リレーショナル・データベース (RDB) です。 RDBは、データを二次元の「列」と「行」、つまり「表形式(テーブル)」で管理します。
たとえば、「会員名簿」をデータベース化するケースで考えてみましょう。
SQLiteはすべてのデータを「表形式」で表現しますので、会員名簿データを次のような「表」に組み立てて考える必要があります。
■ 二次元の表形式(テーブル)イメージ
会員番号 (ID) 氏名 (name) 住所 (addr)
1001 山田 太郎 東京都豊島区
1002 田中 一郎 東京都港区
1003 佐藤 香織 埼玉県さいたま市
上記の表を「テーブル」と呼びます。
また、横方向の「列」を「カラム」、縦方向の「行」を「ロー」と呼びます。 さらに、1つの「行」は、各列について「値」を持っています。
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【脚注】
*1 : 起動方法は、「スタートボタン」→「すべてのプログラム」→「アクセサリ」→「メモ帳」